トヨタ自動車株式会社
根来 秀多さん
工学部 ※ 2014年3月卒
工学研究科 ※ 2016年3月修了
名古屋市立名東高等学校 出身
トヨタ自動車株式会社とは…
世界各地に拠点を有する、世界最大手の自動車メーカー。世界初のハイブリッド車・プリウスや量産型燃料電池自動車・MIRAI(ミライ)を世に送り出しているほか、ロボット技術にも力を入れている。社会環境や自然にも配慮した安全・快適な車づくりの実現を目指している。
大学院で培った研究への情熱をもって、
世界で活躍するエンジニアを目指す。
大学院での共同研究が入社のきっかけに。
現在は生産技術部に所属し、エンジンや足回りなどに使われるプレス部品、鍛造部品の表面にできるキズや汚れを見つけ出す表面解析の仕事に携わっています。具体的には、これまで人間が目視で行っていた検査工程を、画像処理技術やAIなどを駆使して完全自働化することを目標にさまざまな技術開発を進めています。実はこの技術は、私が大学院生時代に所属していた研究室とトヨタ自動車が共同で研究していたもので、入社後も引き続き携わっています。企業での開発はより明確な期限や成果が求められ、緊張の連続です。ただ、大学院で培った技術や知識のおかげで、開発チームの中で頼ってもらえる部分もあり、大きなやりがいをもって挑戦を続けています。
現代工学における情報技術の重要性を実感!
高校生の頃から将来はエンジニアとして働きたいと思っていました。ただ、当時はまだ工学に対する知識も浅く、機械を扱う仕事くらいにしか考えていませんでした。特に情報技術に関する興味も薄かったため、大学入学直後は、プログラミングなどの情報系の授業に違和感を感じていました。しかし、2年次の後期に研究室へ配属になってから状況はガラリと変わりました。具体的な研究目標ができたため、必要な知識や技術を身につけることがどんどん面白くなっていきました。また、先輩や企業の開発者の方々と話す機会も増え、現代の工学にプログラミング技術や画像処理が欠かせないものだと実感。苦手だったプログラミングも楽しく感じられるようになっていきました。
3つの共同研究を同時に遂行。
私が所属していた研究室は企業との共同研究が盛んで、学部生にもプロジェクト参加の機会が与えられました。私も4年次には3つの共同研究に参加。その一つがトヨタ自動車でした。大学院進学後は後輩たちにも協力を呼びかけ、チームでプロジェクトを推進。管理表などをつくって計画的に進めていました。また、新しい技術を取り入れるため、有志を募って勉強会も開きました。こうした研究室での経験のすべてが、現在の仕事を支えています。将来はさらに仕事の領域を広げ、海外工場の立ち上げなどにも携われるようになりたいです。世界でリードする技術を担っている誇りをもって仕事ができるよう、これからも新しいことに貪欲に取り組み、挑戦し続けていこうと思います。
2017年12月取材