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2024.03.29  学部

三好健斗さん(工学部4年・CVSLab.青木研究室)
研究奨励賞を受賞
動的画像処理実利用化ワークショップDIA2024

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 三好健斗さん(工学部4年・CVSLab.青木研究室所属)は、3月4日、5日に開催された「動的画像処理実利用化ワークショップDIA2024」で研究奨励賞を受賞しました。発表タイトルは「欠陥の特徴量に基づく外観検査DNN(Deep Neural Network)のための潜在空間における軸選択」。

 DIA(Dynamic Image processing for real Application)ワークショップは、マシンビジョン/コンピュータビジョン分野における画像処理の実利用に関わる研究・開発の発表、討議、情報交換の場として、20年にわたり毎年日本各地で開催されています。DIA2024は過去最多の95件の発表がありました。研究奨励賞は、35歳までの優れた若手研究者に授与されます。

研究概要

 近年、DNN(Deep Neural Network)による外観検査の自動化への期待が高まっているが、実運用においては判定理由が不明確であり、実際の検査基準・項目に則る判定とならないことが問題となる場合がある。本研究では、DNNの特徴空間において判定に用いる特徴を精査し、規格・基準に基づく検査を可能とする特徴選択手法を提案する。具体的には、検査規格・基準に係る面積や濃度等の欠陥特徴を制御して生成した人工検査画像を良品学習済みのDNNに入力し、算出される異常度が瑕疵の程度に対応するように遺伝的アルゴリズム(GA: Genetic Algorithms)を用いて特徴空間を最適化する。実際の精密金属部品を用いた実験により、提案手法の有効性を確認した。

三好さんのコメント

 私の所属する研究室では、数年前からAIを用いた外観検査の課題である説明性を改善する研究を行ってきました。私は、学部2年の夏から共同研究グループに参画し、研究に注力してきました。初めての筆頭での学会発表でこのような賞をいただくことができ、大変嬉しく思います。今まで、ご助言等賜りました青木先生、研究グループの方々、研究室の皆様に感謝いたします。

指導教員(青木教授)コメント

 この研究は、セイコーフューチャークリエーションさまとの産学共同研究として実施しています。製品の外観検査をAI・画像処理技術を用いて自動化する試みですが、特にAIの判定理由を明確化する点に注力しています。三好さんは特に、AIの判定理由を人が分かる基準に変換して表現する方法を開発しました。三好さんは今春エンジニアとして研究室を巣立っていきますが、自ら花道を飾ってくれました。三好さん、おめでとう!!

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