2021.04.09 学部
総合政策学部/博報堂プロダクツとともにマーケティング戦略を提案
総合政策学部坂田ゼミ(担当:坂田隆文教授)は3月31日、中北薬品株式会社の中北馨介社長と森厚俊常務取締役を招き、「活命茶」のブランド展開やプロモーション戦略などに関する発表を行った。
中北薬品は享保11年(1726年)創業の老舗薬品問屋で、同社が販売している活命茶は「これでなくっ茶」のフレーズで東海圏において高い知名度をもった商品である。
今回の取り組みは博報堂プロダクツに勤務する坂田ゼミ卒業生が橋渡しして実現し、昨年秋から数回にわたるオンラインでの打ち合わせ、3,149人からのアンケートの回収とその分析、企画の立案作業を経て発表会に至った。
新型コロナウイルス感染症対策を万全に行ったうえでの発表会では、学生の発表に対して中北社長から「細かい分析に驚いた」、「弊社が抱えている課題にフィットした提案内容でとても納得感の高いものだった」、「真剣に商品のことを考えてくれたことが伝わる発表だった」といった高い評価を受けた。
また、今回の発表内容に関係するプロモーションについては、博報堂プロダクツという広告のプロが制作したパッケージデザインや広告原案も盛り込むことができ、学生たちはプロのマーケターのリアルなマーケティングに触れることもできた。
■見えてきた課題
私は今回の活動でチームリーダーを務めることで、新たに自分の課題を見つけることができました。
報告会で私は中北薬品の方の前で提案のプレゼンテーションを行いました。
普段から積極的に発表を行っているので、今回もできるだろうと思っていましたが、今回は初めてお会いする中北薬品の方の前で、いつも通りの話し方、対応が出来ませんでした。
報告会が終わり、先生からの指摘で無意識にミスをしていることにも気が付きました。普段通りに話すこと、対応することが出来なかったことは悔しかったです。
しかし、報告会に参加したからこそ悔しい思いをして、そこで自分の課題を体感することができたのだと感じているので、参加できたことは本当に良かったと思います。
今回見つけた課題を今後のゼミ活動を通して改善できるようにこれからも頑張っていきます。
(総合政策学部3年 中野由唯)
■プレゼンテーションにおける構成の重要性
プレゼンテーションを行うまでで私が一番苦労したのは、資料作成です。
「どのようなストーリー展開にしたら4ヶ月間取り組んできた活動と提案をわかりやすく伝えられるか」という構成作りに一番時間を使いました。
また、資料の細かいニュアンスで活動や提案に対するイメージが変わってしまうため、細部までこだわりをもって作成しました。
発表終了後には、中北薬品の社長に「よくできている。感動した」とコメントをいただくことができ、「私たちがしてきた努力やプロジェクトに対する熱意をしっかりと伝えることができた」とうれしくなりました。
企業経営者の方の前でプレゼンテーションを行うのは初めてのことでとても緊張しましたが、貴重な経験ができました。
この経験をこれからのゼミ活動にも活かしていきます。
(総合政策学部3年 中野真子)
■ 学びの場
新ゼミ生として今年度からゼミに入りましたが、今回の中間発表では、博報堂プロダクツの方と先輩たちによるプロジェクトの案についてのプレゼンテーションを見ることができ、また企業経営者の方に自分たちの案を紹介し、意見をいただくという貴重な経験をすることができて、とても勉強になった1日でした。
先輩たちの発表を見ることで自分にとって良い刺激になり、自分の将来を意識することにつながりました。
産学連携で普段あまり関わりのない社会人の方たちと一緒に活動できることは、いつもは学生同士でしか接触がない私にとってとても重要な「学びの場」にもなると思っています。
産学連携という機会に学生ならではの発想を企業に提案できることは貴重で、新ゼミ生の私たちにとって初めていただいた機会でもあるため必ず成功させたいと改めて感じました。
(総合政策学部2年 代田麻衣)
■ マーケティングのリアルな世界を知れる経験
今回私はアンケート収集にとても力を注ぎました。
そのため、私たちが行ったアンケートとその後のクロス分析を基に、パッケージや広告媒体、味のイメージなどが決まっていくことがとてもうれしかったです。
また、オンラインでの打ち合わせで決まったアイデアや方向性がただの想像の世界で終わるのではなく、プロの手でブラッシュアップされ、学生の域を超えたよりリアルで具体的な案になっていく過程を経験することができました。
産産学連携プロジェクトということで、普段関わることのできない企業経営者の方ともお会いし、貴重なお話をたくさん聞かせていただきました
。着眼点やアイデア、考え方などすべてが勉強になるお話ばかりで、このプロジェクトに携わることができて本当に良かったと心から思います。
活名茶がより一層魅力的な商品になるために、これからも頑張り続けます。
(総合政策学部2年 竹内萌恵)
■ 実践的な学びから得たものと、多くの方への感謝
今回この活動に携わり、私が最も感じたのは、商品とは、試行錯誤を重ねた上で企画・開発された、努力の賜物であるということです。
これまで私は、消費者として商品と向き合ったことしかなかったため、今まで手にしてきた商品が、誰のどのような苦労の下に誕生したのか、あまり考えたことがありませんでした。
しかし、今回初めて商品を企画する立場を経験させていただいたことで、商品の企画・開発の難しさ、大変さ、そして楽しさを身に染みて感じることができました。
今回の貴重な経験を通じて、普段とは異なる視点から物事に取り組むという考え方を得ることができました。
私がこのことに気づけたのは、アンケートに回答してくださった方や、広告代理店の方、中北薬品様、そして坂田教授や、この活動に取り組んできたゼミ生など、多くの人たちの協力があったからです。
このプロジェクトは今回の報告がゴールではなく、まだまだ続きますが、これまでにお世話になったすべての方に感謝するとともに、この経験を糧に今後の活動に活かしていきたいと思います。
(総合政策学部2年 森崎隼世)