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2020年度高大接続入試の講評

2020年度 高大接続入試【事前体験型】
現代社会学部の講評

事前体験型講義

講義は、約60名の出席者を対象に午前・午後と異なる二つのテーマで実施しました。午前は、社会福祉学専攻の教員による講義、午後は社会学専攻の教員によるマスコミ学領域の講義を行いました。
午前中の講義は、「現代社会と福祉Ⅰ」の講義の中の「福祉レジームの転換」という項目の講義で、具体的にはデンマークの事例を通じて福祉の政策を考える内容でした。デンマーク=北欧型福祉国家の福祉を理解するにあたって、二人のアンデルセン(アスピン・アンデルセン=社会学者とハンス・クリスチャン・アンデルセン=童話作家)を取り出し、童話に中に描かれた北欧社会の「貧困」からデンマークがどのように脱却してきたのかをアスピン・アンデルセンの分析を通して紹介するというストーリーでした。
具体的には、マッチ売りの少女=児童労働・貧困・格差の象徴、裸の王様=権力や市民を無視した政策の象徴、みにくいアヒルの子=多様性の理解と人種・民族の象徴という点を読み取りながら、「貧困」という課題を『福祉国家』というフレームでどう乗り越えようとしてきたのか、その際の政策形成などについて説明しました。
高校生には多少ダイナミックな展開で難しい点もあったと思いますが、受講生は熱心で、講義内容によくついてきてくれました。講義後のレポートを見ても、問題を読み取ることはしっかりできていたように思います。
午後の講義内容は、社会学専攻の科目である「マスコミの社会学」の一つの項目である「観光とマスコミ」について行いました。はじめに、マスコミ学の基本的な構図を説明し、つぎに講義のテキストであるマスコミ学の最も重要な基本文献、ダニエル・ブーアスティンの『幻影の時代』について紹介したのち、テキストの3章「旅行者から観光客へ」の部分を詳しく説明しました。内容は、私たちの観光イメージがマスメディアによって強く影響されているというものでした。講義の後半では、実際に北海道と沖縄の観光雑誌のページを見ながら、「北海道らしい」イメージ・「沖縄らしい」イメージがどのようなキャッチコピーや写真で表現されているのかを、記号分析という手法で分析してもらいました。限られた時間ではありましたが、受講生はスクリーンに提示された観光雑誌のページから「○○らしい」記号を鋭く読み解き、学生と大差がない出来栄えでした。

試験(新聞読解力型)

2020年度推薦入試問題・新聞読解力型では、環境問題や世界的な政治-社会の変容を扱った新聞記事を用いました。事前体験型の二つの講義と直接的に関係させてはいませんが、現代社会学部の学びとの関連性を心掛けて記事選択および問題作成を行いました。

まとめ

事前体験型講義は、普段の大学講義の一つの項目をそのままの水準で講義し、現代社会学部の教育の一端を正確に理解してもらうことを目指し、豊田キャンパスで実施しました。大学のほとんどの講義は半年間のストーリーの中で展開されるため、その一コマだけを取り出した講義を、前後の文脈がない中でどこまで理解してもらえるのかが課題でした。しかし、講義は大変熱心な雰囲気の中で行われ、受講生は講義の内容を比較的正確に理解し、午前・午後ともに与えられた課題を現役の学生並みの水準で取り組めていました。現代社会学部に関心のある受講生が集まったため、こうした一定の水準の講義が可能となったと考えられます。
また、新聞読解力型の試験も平均点が高く、社会的な問題を考える力の高さを伺えるものでした。

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