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2020.09.07 学部

工学部/コロナウイルス対策 AI活用で感染者数を予測

工学部のハルトノ・ピトヨ教授は、特定の国において人口学などを考慮したモデルに頼らず新型コロナウイルスなどの感染者数を短期予測する手法を公開した。研究論文は6月25日、Informatics in Medicine Unlocked, Vol. 20, 100386 (2020) DOI:10.1016/j.imu.2020.100386 に掲載された。

 

論文タイトルは「Similarity Maps and Pairwise Predictions for Transmission Dynamics of COVID-19 with Neural Network」。

 

ハルトノ教授は、既存のSIRモデルと異なり、感染モデルを必要とせず、特定の国の短期間感染者数予測を行う方法を提案。様々な国での患者数の変動に時間差があることに注目し、各国の感染者数の時間変動(dynamics)を参照することで、予測のターゲットとなる国より早く感染者が増え、その後の変動が類似する国をdynamicsの周期的な構造を反映する自己組織化マップから特定し、その類似国の時間変動を用いてターゲット国の予測を行うことができることを発表した。

 

研究には、dynamicsを特定するためにTopological Autoencodersと感染者予測を行う既存のLong Short-term Memory(LSTM)の2つのニュートラルネットワークを用いた。

Fig.1
Fig.2
Fig.3

人工知能研究開発ネットワークでは、技術について「新型コロナウイルス感染症対策に係るAIを活用した取り組み」としても掲載されており、治療薬開発、感染シミュレーション、遠隔環境整備など様々な側面で新型コロナウイルス感染症対策にも貢献し得る、汎用的でかつ強力な技術のひとつとして紹介された。

 

中京大学も参画している同ネットワークは、日本のAI研究開発などの連携の機会を提供することを通じてAI研究の活性化を図ることを目的に、人工知能(AI)の研究開発に関する統合的・統一的な情報発信や、AI研究者間の意見交換の推進などを行っている。

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