国家資格の誕生で
心理職の活躍の場が拡大
これまで約20年間、「臨床心理士」が高い信頼性をもつ心理職の資格として社会的な評価を得てきました。ただ、民間資格で公的な地位が確立されていないため、例えば自然災害などの不測の状況下などで、活動の場を広げていく上で「壁」がありました。こうした中で、国家資格として新たに誕生したのが「公認心理師」です。国家資格の心理職として、今後より幅広い領域で働くことができるようになることが見込まれます。
現代社会が求める
心理サービスを提供
社会の変化に応じながら、多様な課題に的確に対処できる高い資質を備えた人材として、幅広い領域で活動することが今後期待されています。また、心理の専門家として知識やスキルが一定の水準であることが明確化されることで、心のケアを求める方々にとっても、安心してサービスを受けることができるようになるでしょう。
公認心理師を目指すなら
大学院進学を視野に
公認心理師の受験資格を得るためには、大学卒業後、2年以上の実務経験もしくは、大学院で必要な科目を履修・修了することが求められます。実務経験は、厚生労働省および文部科学省が指定する施設でなければなりませんが、認定施設は今のところかなり限られており、狭き門になっています。そのため、多くの方が大学院で学ぶことになるでしょう。
日本初の心理学部ならではの
実績と充実のサポート
中京大学は日本で初めて心理学部を設置した大学として、病院や学校、相談センターなど、専門知識が求められる現場で活躍する人材を数多く輩出してきました。また、大学院は臨床心理士の第一種指定大学院として、中部地区トップの合格実績を誇ります。そして公認心理師の養成においても、実験・応用・臨床・発達の4領域をカバーする幅広い心理学の学びと、全国に広がる卒業生のネットワークを活かし、国家資格を活用して新たな心理職の道を切り拓こうする意欲ある学生を全力でサポートしていきます。
公認心理師とは
公認心理師は、保健医療、福祉、教育、その他の分野において、
心理的な支援を必要とする方々の心の状態を、科学的に観察・分析しながら、
その人たちがもつ問題に共に向き合い、助言・相談・連携を行う心理の専門職です。
公認心理師の主な活動領域
保健医療領域 / 病院・診療所、保健所など
教育領域 / 学校、教育センターなど
福祉領域 / 児童相談所、児童養護施設など
産業・労働領域 / 企業内相談室、外部従業員支援プログラム
司法・法務領域 / 家庭裁判所、少年鑑別所、更生保護施設など
臨床心理士との違い
臨床心理士は、公益財団法人が認定する民間資格です。仕事の内容に大きな違いはありませんが、国家資格である公認心理師は今後、より広い領域で働くことのできる汎用性の高い資格となることが予想されています。また、公認心理師は、大学学部で所定の心理学科目の履修が必須となるなど、受験資格を得るための条件が異なります。