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4専攻

社会学専攻加藤晴明 教授

研究教育フィールドメディア表現

当たり前の風景に眠る、誰も知らないストーリーを発信。

メディアは単に情報の伝達手段というだけでなく、新しいものの見方や考え方、あるいは感動というものを提供する文化装置として機能しています。このゼミでは、現代におけるメディアの作用について考察する一方、メディアを通して自ら表現し、発信することを実践しています。

そのために映像作品企画やCM、ラジオ番組の制作を重視しています。ゼミ生は音声レコーダーやカメラをかついで街に出かけることもあるし、スタジオにこもって編集することもあります。また、カメラの前で演技したり、ドラマをつくったりもします。こうしたメディア作品づくりを通じて、自ら感じたこと、発見したことを「物語」にしていく。その過程で、自分の発見や驚きを広く社会に問う手法を学びます。

ストーリーを伝達する手段として。映像に加えてラジオという音声メディアに注目しています。ラジオは映像に頼ることができない分、純粋にストーリー性を要求されるし、生で表現することで他者を意識して語る訓練にもなる。そのため、学内にスタジオブースをつくり、学生たちも運営に参加してもらっています。

個々で学ぶ学生には、将来、カメラや編集の技術者ではなく、そうしたスタッフを駆使して何かを伝える企画ができる人材を目指してほしいと思っています。そのためには、語るべきものをもつことが大切であり、自分の言葉で表現できることが重要です。つまり何を語るのかというコンテンツ企画力が問題で、それを見つけるため、とにかく2年生のうちは外へ出て行ってもらいます。まずは街の風景を切り取り、音や人々の語りを拾い集める。そこから何かを感じ、発見してもらいたい。

そして街の風景や登場人物の言葉をつないでストーリーをつくりあげる。それは、いままでの常識や既成概念を超えるものでなくてはいけない。誰もが見慣れた風景の中に眠る、誰も知らないストーリーを発信していければと思っています。

写真解説・・・加藤ゼミでは、タウンウォッチングやフィールドワークをベースに学生が自由に題材を選び出し、グループで番組を制作していく。作品は、インターネット放送局や学内イベントなどあらゆる機会を活用し発表される。完成間際には徹夜で編集作業する学生も。また、学生によって運営されるラジオステーションは、地域のさまざまなイベントにも出前され、好評を得ている。