工学部豊田キャンパス

メディア工学科 ピックアップVOICE

「工学という学問で人の生活に役立つ情報技術を実現させたい」― 長谷川純一教授

リアルとバーチャルをつなぐ人間のための技術

一般的に言う“メディア”とは、マスメディアやソーシャルメディアのような、情報を伝える媒体を指しますが、中京大学メディア工学科では“メディア”を使う人間と情報技術とをつなぐ学問として定義しています。

長谷川先生は「情報工学は、数値や記号をいかに速く正確に処理するかを主眼に発達してきました。しかし、情報工学が発達した結果、現在ではバーチャルな世界に閉じこもる人の増加も社会問題化しています。メディア工学科では、リアルとバーチャルをつなぐ、人間に寄り添う技術を研究しています」と語ります。

そのため授業では、実際の製品の使いやすさや見やすさを学ぶため、応用分野の専門家を招いての講義・演習なども取り入れています。長谷川研究室で学ぶ竹之内さんは、「デザインなど応用分野の授業は、見やすいレポートやプレゼンを作る上で学業にも役立っている」と感じています。また企業説明会などに出席しても、「社会では工学技術のすごさと共に、見る人にきちんと伝わる表現力が大切なんだ」とひしひしと実感しているそうです。

医療やスポーツ分野など多岐に活躍する画像処理技術

画像処理が応用されるのは医療やスポーツなどの分野があり、長谷川研究室ではCT※1やMR※2の画像、あるいは内視鏡の画像からがん病変を探し出すような、医用画像処理の研究に取り組んでいます。研究は約35年にもおよび「医者に相手にされないところから出発して、ようやく実用化に直結する成果がでてきたところです」と長谷川先生。「最初は医者に代わるシステムや装置を目指していましたが、人とコンピュータが相互の長所を活かし、お互いに補い合うモノを作れば良いと考えてから研究が大きく進展した」と語ります。竹之内さんも「ここなら画像処理の技術を使って人の役に立つ研究ができそうだ」と感じています。

共同で研究室を運営する瀧先生のテーマはスポーツ分野での画像処理技術の利用。サッカー選手個々の動的な勢力圏を可視化するシステムは、研究協力者でもある地元サッカーチームを始め、海外のチームからも問い合わせがあるそうです。また、フィギュアスケートの選手を多角的に自動追尾するカメラシステムでも成果を上げています。いずれも「好きな分野でいかに画像処理を役立てるか」という学生や研究者の興味が、アイディアの源泉です。

研究内容が多岐にわたるため、先生はもちろんゼミ生も、専門の情報処理関係の学会のみならず、医療系や体育系の学会に出席・発表する機会があります。こうした専門以外の分野での刺激を、竹之内さんは「自分の研究の幅を広げており、就職活動や社会に出た時に大いに役立ちそう」だと考えています。また、「1・2年次で受けたカメラやスケッチの授業を通じて、デザインやアートの方面にも自分の興味が広がった」と、大学での学びの幅広さに驚いています。

長谷川純一 教授

1979年名古屋大学院工学研究科博士課程を修了し、博士(工学)に。同年より名古屋大学工学部助手になり、’82年から2年間のサスカチュワン大学(カナダ)留学を経て、’87年に中京大学助教授、翌年教授に就任。医療関連では愛知県がんセンター、国立長寿医療研究センター、国際医療福祉大学、名古屋大学大学院、スポーツ関連では中京大学スポーツ科学部などと共同研究を行っている。2010年には同大学人工知能高等研究所所長も兼任している。

研究生活を通して学力+αを身につける

「学びや研究からやるべきことの方法論を自分で見つけられる!」― 竹之内章宏さん

長谷川先生は「基礎学力はおもしろい研究をするために不可欠。物理や数学をちゃんと勉強しておけば、早く自分の好きな研究テーマや将来の進路が見つけられます。だから学生には基礎学力と興味のアンテナとのバランス、コミュニケーション力を大学生活や研究活動で磨き、社会で役立てて欲しい」と考えています。竹之内さんも「難しい問題に当たった時に、調べる、とにかく作る、周囲の人に聞くなど問題解決のプロセスが学べるので、どんな進路を選んでも、研究活動は活きる」と感じています。現在は就職と並行して、研究を深めたいと大学院にも魅力を感じはじめているそうです。

竹之内さんは入学直後、「高校までと違い、時間の管理は自分次第だ」と感じたそうです。そこで「大学祭実行委員や、大学生が作る新聞の編集委員など、学業以外もどんどんチャレンジしました」と言います。

そんな竹之内さんでも、研究室に来た当初は、先輩たちのエネルギッシュさに驚いたそう。時には徹夜しても研究を進める姿勢に、憧れを抱き邁進する日々です。先生の「アンテナは高く保て」という言葉に従い、大学の研究課題とは別に、学会が主催する画像処理のコンテストなどへの応募を検討しています。

「大学でしか経験できないことも多く、サポート体制が大学にも研究室にもある。研究設備が充実しているのも魅力」と竹之内さん。一方で長谷川先生も「研究は一気に進む時もあれば、後ろへ戻る時もある。息抜きだって必要。そのメリハリをつける経験が大学ならではであり、社会で役に立つ人材になるためには必要な力」だと考えています。そのため、自主性を尊重しながら、研究活動をサポートしています。研究内容も「交通、環境など、学生の興味や発案でどんどん広げて欲しい」と考えているそうです。

もっと「長谷川研究室」を知る

体映像と加速感でリアルにスポーツ体験

仮想体験実験室にあるシミュレータ装置。写真はボブスレーの滑走体験中のもので、3D映像と加速や振動のパターンをリンクさせることで、非常にリアルなスポーツ体験を実現。運動トレーニングなどにも利用できます。

3次元空間軸に時間軸も加えた医用画像の診断支援システム

肝臓などのCT※1やMR※2の画像を解析し、医師にとって必要な情報を3次元でマーキング。また病変部の時間経過に伴う変化がよく分かるよう、画像の位置合わせや比較を行うシステムなど、高度な研究も進んでいます。

※1 X線を利用して体内の断面図を映し出す装置 ※2 磁場を利用して体内の断面図を映し出す装置

工学部研究室ピックアップ <研究室の取り組みのご紹介です>

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