社会学専攻

履修の流れ

  • 1年次

    社会学の基礎を学び、現代社会の諸現象を政治や経済、文化などの大きな枠組みのなかに位置づけ、問題の全体像を明らかにする社会学の研究手法を修得し、身近な対象について、社会学的に考えられるようになる。

  • 2年次

    メディアや教育、労働、福祉など諸分野の課題を幅広くかつ詳細に検討し、多角的な視点を獲得する。「社会学の考え方」を身につけ、自らの研究対象を見つける。

  • 3年次

    ゼミ研究を通じて、自ら興味をもった分野で新しい社会の仕組みをデザイン(構想)し、社会に向けて提案・発信することで社会構想力を磨く。ゼミ研究や社会調査実習を通じて、構想について、調査・実践できるようになる。

  • 4年次

    1年次~3年次で学んだ知識と多彩な体験を活かして更に深い学びを行いながら研究のまとめを行い卒業論文を仕上げる。

社会学的想像力を
修得する

若者の就職難や学力格差、引きこもりなど、私達の身近にある問題は、法律や経済政策、教育制度など、さまざまな社会構造上の要因が、複雑にからまり合って引き起こされています。これらの課題に取り組むためには、社会問題をデータで数量的に捉えるだけでなく、その根っこにある制度や歴史、文化的な背景を「想像」することが不可欠です。社会学専攻では、政治や労働、教育、文化などの領域を横断的に学びながら、一見、「個人的なもの」のように見える出来事を、社会全体の構造と結びつけて対面的に理解する「社会学的創造力」の修得を目指します。

新しい社会を構想する

社会問題の深層を、自らの「頭のなか」だけで理解するのではなく、他者との議論や対話をもとに、収集した情報やデータを丁寧に分析しながら、「新しい社会のカタチ」(たとえば貧困解消に必要な政策)について、具体的に構想していきます。そして、こうした課題に挑戦するなかで、現象を「ナナメ」から見る目を養い、社会状況を変えていく際に求められる構想力や実行力を身につけていきます。

学びの成果を実践すべく、自らが構想したアイデアを、社会に発信するための方法についても体得します。例えば、さまざまな「メディア」(マスコミ、SNS等)の特性や手法、効果について深く掘り下げます。同時に、個人の習慣や価値観に大きな影響を与える「教育」の課題から、新しい教育制度のあり方(学校内/学校外等)についても提案していきます。

卒業研究テーマ例

  • ●子どもの貧困対策法成立のあゆみ――社会を変えるには
  • ●NHKの朝ドラにみる女性像の表象分析
  • ●認可外保育施設と保育の安全
  • ●選挙へ行かない若者たち:民主主義教育の可能性
  • ●CMの美学~広告の文化的側面~
  • ●ディズニープリンセスからみるジェンダーの変化
  • ●巨大化するスポーツビジネスとセカンドキャリア
  • ●農業および漁業の六次産業化がもたらす地域経済活性化
  • ●音楽産業とインターネット
  • ●無くなってゆく学校とその対策――これからの学校のあるべき姿とは

研究紹介

芝野淳一 准教授
専攻分野/教育社会学、移民研究

移民の子ども・若者が
生きやすい社会に向けて。

グローバル化が進むに連れて、国境を越えて移動する移民の子ども・若者の数が増えています。そのなかには、複数の国や地域につながりを持ちながら生活することで、不利な立場に置かれてしまう人々がいます。そうした問題をどのように乗り越えることができるのかを明らかにすることで、移民の子ども・若者が生きやすい社会のあり方を探求しています。具体的には、海外から日本に移住する「外国人」および日本から海外に移住する「日本人」の教育達成、進路選択、アイデンティティ形成の問題や、彼らをとりまく家族、学校、地域の役割について研究しています。

※2022年5月取材内容です。

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