履修の流れ
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グローバルな動向とローカルな現象との関係に着目し、異文化交流・多文化共生についての基礎知識を学ぶ。
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英語を学びながら、異文化体験や交流を通じて文化人類学を学び、フィールドワークの技術を身につける。カナダ・オーストラリア・マレーシアから選択(セメスター留学・交換留学も選択可能)。
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海外の研究者・博物館学芸員による講義、博物館でのインターンシップを体験し、修得した知識と技術を実践する。
研修先:タイ・イタリア・トルコ・南アフリカ等 -
1年次~3年次で学んだ知識と技術と多彩な体験を活かして、さらに深く学びながら研究のまとめを行い、卒業論文を仕上げる。
文化人類学をベースに世界を理解する
文化人類学は、現代社会を文化の営みから捉え、人間とは何かを考える学問です。国際文化専攻では、グローバルな動向とローカルな現象との関係に着目し、異文化交流・多文化共生によって創られる新たなつながりを文化人類学の視点から考え、実践していきます。
国家資格「学芸員」への対応
モノの先にある暮らしの表情に迫る理解を目指す「博物館学科目群」を開講。博物館※における資料の収集・保管・展示および調査研究等に関する科目も設定し、国家資格である「学芸員」資格取得にも対応します。
※博物館には、博物館法第2条のとおり博物館のほか、美術館、考古学・歴史関係資料館、郷土館、記念館、民芸館、科学博物館、動物園、植物園、水族館および天文館などが含まれます。
海外フィールドワークの実践
海外でのフィールドワークを通して、異文化理解に欠かせない豊かなコミュニケーション力を身につけるための科目を充実。
- TOEIC®テストスコア600点以上の取得で単位認定。
- 海外留学による単位認定を多く設定、休学しないで長期留学し、4年間での卒業も可能。
海外短期研修(海外フィールドワーク)/専攻内学生全員参加〈必修〉
期 間: | 2年次夏季休暇(約2週間) |
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研修先: | カナダ、オーストラリア、マレーシアから選択 |
海外短期研修(海外フィールドワーク)の目的
グローバル化する世界の動向とローカルな現象から、国境を超えた新たなつながりを創造する人材の育成を目指します。
プログラムの特徴(2017年度実績)
英語研修 Learning Malaysian Cultures in English
英語で学ぶマレー文化、マレー語、イスラームの作法など、マレーシアならではの実践的テーマにそって異文化コミュニケーション力の強化を目指します。その成果を、マレーシア国立博物館見学や、クアラルンプール市中でのトランセクト・ウォークに活かします。
ブラザー&シスタープログラム Brothers & Sisters Program
学生6~8名が1グループとなり、テーマにそってマレーシアの大学生や専門学校生とトランセクト・ウォーク。再開発エリアや市場、屋台街、民族ごとのコミュニティにおいて、他宗教・多言語共生社会の特徴やメリット・デメリットなどを学びます。
ファームステイ
マレーシア農村の一般家庭で、マレー人の伝統的な生活習慣に触れながら、コミュニケーション能力を高めます。
トランセクト・ウォーク transect walk Achieve a Survival Skill in Malaysian Urban Areas
トランセクト・ウォーク(transect walk)では、クアラルンプールの人たちと同じようにバスや地下鉄に乗り、店先を眺め、屋台で食事をするといった参与観察調査を実践します。異文化のさまざまな事象に接し、見つけたこと、気づいたことをメモにとります。観光を超えて、その街を楽しむことを目標にしつつ、最終的にはプレゼンテーションし、互いの成果を交換しあいます。
海外短期研修 参加者の声
マレーシアで海外短期研修に参加
1年を通して学んだ文化人類学の知識の活用や
フィールドワークを実践し、さらに語学能力を養う。
クアラルンプール
私たち現代社会学科国際文化専攻は、2月から3月の12日間、マレーシアで海外短期研修(海外フィールドワーク)を行いました。この研修の目的は、1年を通して学んできた文化人類学の知識の活用やフィールドワークの実践、そして語学能力の向上、というものです。
首都のクアラルンプールではAPU(Asia Pacific University)に滞在していました。この大学では個々の英語の学力に応じてグレード別にされた後、母語が英語でない留学生のクラスで授業を受けました。クラスメイトの国籍はイエメン、イラク、エジプト、中国、ウズベキスタンなど本当にさまざまでした。英語で英文法や過去分詞の説明をされた時は頭がパンク寸前でした。自分の英語力のなさに落ち込むこともたくさんありましたが、先生や他の留学生たちの手助けのおかげでなんとか授業やレポートを乗り越えることができました。 またAPUでは現地の学生に対して日本の文化や行事を紹介するプレゼンテーションを行いました。1年かけて準備をしてきたプレゼンテーションだったので喜んでもらえてとても嬉しかったです。日本の文化が大好きな学生や、すでに日本について詳しく知っている学生が多いことには驚きました。



テメロー
研修の後半はクアラルンプールから車で3時間ほどのテメローという町で2人1組のホームステイと現地の学校訪問、オイルプランテーションとゾウの保護施設の見学を行いました。私たちのステイ先にはカタコトではあるけれど英語も日本語も話せるホストファザーがいてくれたので意思疎通が全くできないということはありませんでした。
学校訪問ではSMK Abu Bakarへ行き、マレーシアと日本、それぞれの国の文化や遊びの交流を行いました。そこで仲良くなった学生も多く、日本に帰ってきてからもFacebookでメッセージのやり取りをしている学生もいます。




海外研修を終えて
海外短期研修を終えて、英語への取り組み姿勢が変わったことはもちろん、日本で暮らしているだけではなかなか触れることのできない独特な価値観や考え方など、本当に多くのことを学びました。さまざまな国の友人ができたことは英語の勉強を頑張ろうと思える原動力でもあります。この研修で得た経験や知識、考え方を今後のゼミや講義で活かしていくことができればいいなと思います。
(現代社会学科 国際文化専攻1年 下野 嘉子)
2016年3月の取材内容です。現在の研修期間は2年次の夏季休暇になります。
海外博物館研修/専攻内選抜制
期 間: | 3年次夏季休暇(約2週間) |
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研修先: | 候補:タイ、イタリア、トルコ、南アフリカ等 |
内 容: | 海外の研究者・博物館学芸員による講義、博物館でのショート・インターンシップを体験。 |
海外博物館研修 参加者の声
アフリカのミュージアムで、
社会への積極的関与が責務と学んだ。

文化人類学と博物館学をベースとした講義で学んだ知識をたずさえて、海外で研修。南アフリカでミュージアムがどういう役割を担っているかに興味をもっていました。ヨハネスブルグ、ンデベレ、ケープタウンと南アフリカのいくつかの地域をめぐり、美術、考古、民族、自然史、歴史など、さまざまな分野の個性あるミュージアムを見学。公立小学校には美術の授業がなく、子どもたちにとってミュージアムでのワークショップが最初の「美」体験になると大学美術館でうかがいました。学校教育を補う社会教育の現場を見て、社会に積極的に関わる責務がミュージアムにはあると学びました。
(現代社会学科 国際文化専攻4年 横山 仁美)
2018年6月の取材内容です。期間、行先、内容は変更になる可能性があります。
将来像
取得可能な資格と想定される進路
海外研修や学びを通して修得した異文化理解やグローバルな知識と経験を活かし、グローバル企業での活躍が期待されます。
- 取得可能な資格
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- 学芸員
- 社会調査士
- レクリエーション・インストラクター
- 司書
- 社会教育主事(任用資格)
- 想定される進路
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一般企業(外資系・海外進出企業等)、国際NGO・NPO職員、観光業、文化振興業、自治体職員(学芸員関係) など
卒業研究テーマ例

- 民族スポーツから国際スポーツへ~日本の船競漕とドラゴンボートレースから~
- 日本文化における異文化の受容とその発展―西洋の『魔女』の描かれ方―
- 保存鉄道―文化遺産としての鉄道―
- 絶えないイレズミについての考察
- 国際協力の36年:あるNGOの英文ニュースレターを通して
- 大学生のまちづくり:多文化共生を目指して
- 日本におけるフェアトレード運動
- フィールドワークを通してみた外国籍児童の教育
- 想像し、創造される伝統―浦添市勢理客獅子舞の姿
- よそ者としての環境保全団体から見る“地元”と“よそ者”の関わり
―百名山・伊吹山における保全活動のエスノグラフィー - 岐阜県垂井町の事例から考察するフェアトレードダウン運動の多様な力
- 占い師の戦略:占いの館でのフィールドワークから