在学生・卒業生の声

バイオミメティックプロセスを用いたアパタイトの合成方法の研究

新素材の開発によって、今困っている人の役に立てることが魅力。

PROFILE

中京大学工学部

機械システム工学科※ 3年

材料研究室

 

※新学部学科名称にて記載

(三重県立津西高等学校 出身)

中川 龍之介さん

好きなことを勉強したいという思いが強かった。

工学に興味をもったきっかけは何ですか?

もともとロボットが好きだったことがきっかけです。小学生の頃から図工の授業でロボットを作っていたり、工作キットを買ってもらって組み立てたりしていました。工作用の道具を揃えて、組み立てや配線をするのが楽しくて、機械に携わる勉強がしたいと思っていました。機械システム工学科では、ロボットをどう動かすかということを勉強します。工作キットでは組み立てたロボットはあらかじめ決められた単純な動きしかできませんでしたが、ロボットの頭脳であるプログラムを自分でつくることで、思った通りに動かすことができます。

研究室ではどんな研究をしていますか?

研究室では新素材について研究しています。野浪先生の研究を知ったのも、実は高校生のときでした。工学部を目指して受験勉強していたのですが、親が糖尿病になり病気についていろいろと調べたときに、人工透析や人工肝臓、人工関節などに新素材が使われていることを知りました。そのときから人体に無害なセラミックなど、なるべく順応しやすいものを、素材から作るという研究に興味を持ちました。中京大学に入って研究室を選ぶ際には、放射能の吸着する素材の研究をされていることを知り、新素材の可能性の大きさを改めて感じ、この研究室に入ることに決めました。

実験は大変なこともあるけど、最先端のことができるのは楽しい。

新素材とはどんなものがあるのですか?

一口に新素材といっても、その種類や機能はさまざま。例えば、光触媒の酸化チタンという素材があるのですが、それ自体は漂白作用があって歯磨き粉にも使われていたりします。しかし構造を変化させることで、さまざまな特性を持たせることができる素材です。現在、実用化されているものでは、太陽の光で汚れを分解し雨で汚れを流す外壁や、有害物質を分解する素材の造花などがあります。この研究室では、紫外線を吸収したときににおいを分解する効果を持たせた、タマゴ型の製品を作りました。これを窓辺や車など陽が当たる場所に置けば、半永久的に消臭効果があります。

研究で大変なことはありますか?

この研究室での実験は、1日がかりで行われるものも少なくありません。例えば人工ルビーを作ることのできる機材もあるのですが、設定で30分、動かしたら6時間は拘束されます。電気炉は1,600度もの高温になるので、目を離すことができません。また10分おきに計測する実験などもあり、他のゼミ生と交代で見るようにしているものの、忍耐力や集中力が必要ですね。もちろん大変なだけでなく、魅力もたくさんあります。自分の研究でいえば、炭を使って放射性物質を吸着させるという全国的にも珍しい試みをしており、この分野での最先端の研究ができていることがモチベーションにもなっています。

研究成果が今困っている人の役に立つかもしれない。

中川さん自身が携わる研究について教えてください。

私が取り組んでいるのは、竹炭を織り込んだ布で放射性物質のセシウムを吸着する研究。野浪先生の研究で、竹炭がセシウムを吸着するということはすでに実証されています。それを細断したものを布に織り込み、竹炭を焼く温度や時間によって吸着効率にどれくらい違いがあるのかなどを調べています。企業と合同で行っており、ミクロ単位での細断など大学の設備だけではできないような実験もできています。将来的にはより吸着効率のいい竹炭を開発し、この布を使った製品を実用化することが目標です。

研究はどのような形で実用化されていくのでしょうか?

竹炭を織り込んだ布は、服や傘、ベビーカーの幌などに使うことが考えられます。また企業と連携して自動車のシートに使うことも想定されています。竹炭を織り込んだ布をベビーカーの日よけなどの子供製品に使えば、小さな子供を被爆から守ることができますし、傘であれば雨についてくるセシウムから身体を守ることができます。製品にするためには、コストの問題や、布からセシウムを取り出して繰り返し使えるようにするなど、まだまだ課題はたくさん。それでもこの研究は、原発事故の放射能という大きな問題に対してすぐにでも役立つ可能性があり、非常にやりがいを感じています。

材料研究室

担当教員 :野浪 亨 教授

生体に同化するセラミックス、水や空気をきれいにする触媒、簡単にリサイクルできる材料など、環境にやさしく(環境調和性)、人にやさしい(アメニティー性)材料の開発を目的に、主にセラミックスの生体材料や環境保全材料、環境低負荷型材料を研究。

2014年5月取材

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