在学生・卒業生の声

宇宙利用に向けた衛星通信システムの開発研究

新たな電波応用の道を拓き、いつか、宇宙を目指す。

PROFILE

中京大学工学部

電気電子工学科 3年

電気宇宙工学研究室

 

※新学部学科名称にて記載

(愛知県立小坂井高等学校 出身)

五十嵐 勇真さん

宇宙という壮大なステージを研究のフィールドに。

研究室ではどんな研究をしていますか?

2年生の間は携帯電話システムを中心にアンテナや電波の仕組みなど、通信関係の基礎について学んできました。3年次からは電気宇宙工学を専門とされる村中先生のご指導の下、研究室において気象衛星の電波の受信を通して、衛星通信について理解を深めています。すでにGPSなど衛星を利用したサービスも広まっており、今後も大きな可能性がある分野です。一言で衛星通信といっても、その技術分野は幅広く、まずそれぞれの勉強をした後、興味のある専門領域に進んでいきます。私は宇宙に関わるダイナミズムに惹かれ、人工衛星の電波受信の研究を進めていこうと考えています。

研究室のおもしろさはどんなところですか?

今年の2月にARISS※1スクールコンタクトという、小中学生が国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士とアマチュア無線を使ってコンタクトをとるプロジェクトのサポートをさせてもらい、JAXA※2宇宙飛行士の若田光一さんの声を聞くことができました。研究を通して宇宙を感じられるのが、私にとっては一番の魅力。また、他の研究室と比べて早めにテーマを決めて作業に入るので、積極的に手を動かして研究していけます。私の場合、就職活動の時期にはアンテナをひとつ完成させており、研究についてしっかり話すことができました 。

 

※1 ARISS :Amateur Radio on the International Space Station(国際宇宙ステーション上のアマチュア無線)

※2 JAXA:Japan Aerospace Exploration Agency(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)

個人の研究が結集して大きな目標を達成する。

具体的にはどんな衛星からの電波受信に取り組んでいるのですか?

受信するのはNOAA※3という気象衛星の電波で、いわゆる天気予報で見るような画像データが発信されています。最初は受信が簡単なロットアンテナというアンテナを使って受信したのですが、感度が低くきれいな画像はとれません。また、雲がかかっていても陸地がわかる地図の線や、海面の温度のデータなども受信するためには、感度の高いアンテナが必要です。そのため八木アンテナという感度の高いアンテナを使うことにしたのですが、これは指向性が大きく通信対象との角度調整がシビア。そこで私が取り組んでいるのが、アンテナが衛星を自動で追尾するように制御する装置です。アンテナをモーターで動かす機材や、移動を制御するプログラムを作成しています。

 

※3 NOAA: National Oceanic and Atmospheric Administration(アメリカ海洋大気庁)

個人での研究が主になっているのですか?

今は個人で自動追尾する台を作っています。配線も自分でやり、マイコンにプログラムの入力もします。ソフトもハードもどちらのことも勉強できるので、一人で研究を完結できるおもしろさがあります。確かに、受信感度などにこだわってアンテナを作ったり、受信した画像をデータベースにしてWebで公開するためのプログラムを作ったり、研究自体は個人でやるため活動はばらばら。でも人工衛星からの電波受信に関する研究をしている学生が多く、それぞれが衛星からの電波を受信して画像を公開するという、ひとつの目標に向かっているというのも魅力のひとつだと感じています。

研究室を通して世代を超えていくおもしろさがある。

受信装置を研究するきっかけを教えてください。

最初はNOAAの電波の受信のために衛星の軌道や通過時間を調べ、受信機とアンテナを持って屋外に出ていき、戻ったらパソコンで受信できたか確認、という作業をしていました。真夏や雨の日は大変だったこともあり、もっと効率的にできるようにするというのが元々の目的でした。指向性の高いアンテナを使うため、屋内で受信するのは難しいので、アンテナを屋外に設置して角度を自動制御しようと考えました。基盤を組み立て、衛星の位置情報を送るソフトと連動させ、台を作り、アンテナをたてる。ラクをしようと思ったことで、大変な労力を使うことになりましたが、結果的には将来に役立つ研究になっています。

今の研究が将来に役立つというのは?

実はNOAAの電波であれば、もっと簡単に受信できるアンテナもあります。今回のシステムは将来を見据えての研究。おそらく自分たちが卒業した後、小型衛星を打ち上げての交信や、長い距離で電波を送受信するといったレベルの高い研究をしていくことになる。そのときに難しい電波を取る受信システムとして役立つと考えています。衛星はJAXAなどの設計コンテストなどで採用されれば、宇宙ステーションに物資を送るときについでに打ち上げてもらえるということもあります。まだまだこれから研究室として方針を決めていくことではありますが、だからこそ可能性が広がっていく研究でもあると思います。

電気宇宙工学研究室

担当教員 :村中 崇信 准教授

プラズマ理工学と数値シミュレーションを応用し、電気工学の側面から宇宙開発に貢献することを目指し、1)人工衛星の電力供給の安全性と機体設計、2)宇宙探査機等に搭載するプラズマロケットについて研究。研究に必要な数値シミュレーションツールの開発も行っている。

2014年5月取材

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