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4専攻

社会福祉学専攻伊藤葉子 教授

研究教育フィールド共生と福祉

かかわりと実体験を通して自分らしい生き方を探す。

地域に出て人とかかわり、働き、結婚し、子どもを生み、育てていくことが選択できる―――たとえ障害をもっていても、そんなあたり前の生き方ができる社会、あらゆる人が自分らしく生きられる社会というものに関心をもっています。

それを難しくしている第一の壁は「知らない」ということ。そこでゼミでは、障害領域の自立支援に取り組む団体や障がい者支援施設などと交流しています。例えば、障害をもつ方々を大学に招いてお話したり、食事したり。逆に施設を訪ねて当事者の方の普段の姿に触れる。車イスの方に大学内を案内していると、意外に段差の多いことに気づきます。また、知的障害をもつ方の個性や多才さに驚かされることもある。そうした中で当事者が何を求め、求めていないのか。そして自分に何ができ、何をすべきかについて考える。学生たちは戸惑い、悩み、失敗します。でも、その交流は自分ばかりじゃなく、相手にも影響を与える。福祉のフィールドは、相互にかかわりあいながら、ともに壁をこえ世界を拡げる場でもあるのです。

現代社会学部で福祉を教えるのは、専門家の育成だけが目的ではありません。社会学の幅広い分野を学び、福祉分野だけじゃなく情報、文化、地域社会やグローバルな視点をもつ。それを基盤に、誰もが自分らしく生きられる社会のしくみについて考える。そこで専門家をめざすのであれば、社会福祉士資格試験の受験資格※を取得することもできます。いずれにしても現場を知ることが第一歩。皆さんは、そこで素敵な先輩たちに出会うでしょう。私もそうですが、福祉の現場で日々奮闘する人々に出会い、素敵だなぁ、まぶしいなぁと思っているうちに自分も成長していける気がする。しんどいだけじゃない何かを見つけられたら、きっと明日を生きる勇気がわいてきます。そんな輝きを探す冒険に漕ぎだせるのも、大学生の特権ではないでしょうか。

写真解説・・・伊藤ゼミでは、障害をもつ人や、彼らを支える施設スタッフ、家族などとの交流を通して福祉の現実を知る。こうしたフィールド体験や実践をベースに少子化問題や高齢者福祉など、学生の興味に合わせてより幅広いテーマに挑戦する。

※社会福祉士資格試験の受験資格:詳しくは「取得できる資格」参照。