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社会学専攻

学びのガイダンス:教育社会学を学ぶ人のために

教育社会学とは、教育が社会のなかでどのような役割を果たしているかを考える学問です。そう言われると難しいかもしれませんが、皆さん誰しもが教育を受けた経験を持っていると思います。そこからスタートしてみると、さまざまな手がかりが皆さんの周りにもあることに気づくと思います。

教育社会学のスタートは、あなたの受けてきた教育が唯一でないと知ること

教育社会学を学び始めることの一つのきっかけは、あなたが受けてきた教育が唯一のものではないと知ることです。
例えば、あなたはどんな学校に通っていましたか?先生は厳しかったですか、それともやさしかったですか?あなたは幼稚園に通いましたか、それとも保育園に通いましたか?小学校の頃、習い事をしていましたか?習い事をしていたら、いくつ習い事をしていたでしょうか。中学校の頃、定期試験の前に勉強していましたか、それとも遊んでいましたか?塾に通っていましたか?また家でどれくらい勉強をしてきたでしょうか?中学校のなかでは、生徒指導の先生がどんな問題に対応していましたか?高校になると、中学よりも部活が忙しくなった人とそうでない人といると思います。どんな部活に入って、どのくらい活動してきましたか。先輩や顧問の先生の指導は厳しかったでしょうか。どのくらいお金がかかったでしょうか。
また、あなたにとって仲の良い友人は、高校の友人でしょうか、それとも中学校や小学校のころの友人でしょうか。小さい頃から、お父さんやお母さんから、「勉強しなさい」とどのくらい言われてきたでしょうか?

世代や場所によって違う教育があることを、調べたり、議論したりしながら知ろう

このように皆さんが体験してきた教育の一つ一つが教育社会学として物事を考えるヒントになります。皆さんが受けてきた教育とは違う教育が、皆さんが生きている社会のなかでどんなふうに行われているのかを調べてみると、新しい発見があります。
教育社会学の授業やゼミでは、皆さんが受けてきた教育と違う教育がどのような形であるのかを教員が紹介したり、学生のみなさんが議論しあったりして、共有してきます。世代や場所が変われば、さまざまに異なる教育が、それぞれどのような役割を果たしているかを知ることによって、あなた自身が受けてきた教育の意味についても気づくことが多いと思います。

教育社会学は、社会学のうってつけの入門科目

教育社会学は、大学生あるいは高校生のみなさんが社会学の考え方を学ぶ時に、とてもわかりやすい入門科目だと思います。なぜならば、例えば、同じ社会のことでも、労働、政治、医療、福祉といった問題は興味があったとしても、皆さん自身が日々、体験してきている問題ではないことが多いと思います。一方で、教育は、皆さんが既に体験してきています。その分、皆さんが体験していない教育がどのような形であるのか、社会全体で多様な教育がどのように行われているのかを知ることは、皆さんにとっても理解しやすいことだと思います。
ここをスタートにして、社会がどのようにできているのか、社会のなかに、どのようなつながりがあるのか、という、社会学全体にかかわる問題に発展させることができます。教育社会学は、社会学のうってつけの入門科目と言えます。